正午になる数分前に、空兎と仙太は待ち合わせである学校の正門に着いた。すでにそこではジョーとセレビアが先に待っていた。
ジョーのスタイルは今回、病衣などではなく、青いジャケットを前開きにして、白いシャツを見せ、青いジーパンを履いた爽やかさを全面に押し出したファッションで普通の格好だ。
それに、いかにも長旅に相応しい大きめのリュックサックを背負っている。パンパンに膨れて、見た目にも重量がありそうだが、当のジョーは、涼しい顔をしている。
セレビアは相変わらずの黒いとんがりハットと、黒いローブの魔法使いスタイルだ。中も同じOL風のスーツで、荷物らしいものは一切持っていない。
「うん! 誰がどう見てもヒーローと魔法使いだね!」
分かりやすい二人の格好に空兎は感嘆する。
「いや、セレビアさんはまだしも、緋上さんは・・・・・・」
まだ普通だろう、と言おうとしていた仙太は、見てしまった。
ジョーのジャケットの背中に大きく刺繍されている『HERO』という赤い文字を。
「皆、目立ちすぎだ・・・・・・」
唯一、自分が平凡な服装なのに、仙太は少し空しさを感じた。
「ちぃーす! ジョーさん! セレビアさん!」
「こんにちは・・・・・・」
歩み寄りながら、空兎と仙太が挨拶をすると、ジョーとセレビアがそれぞれ特有の笑顔を向けて、挨拶を返した。
「これで揃い踏みね。まずは昼食にしようと思うんだけど、二人はもう食べた?」
その質問に空兎と仙太は首を振った。ジョーもまだらしく、異論なしでまずは近くのファミレスで昼食となった。
「・・・・・・やっぱ目立つ」
休日のランチタイムともあり、それなりに人が埋まっているそこで、一同は確実に客と店員の目を惹いている。仙太だけがその視線を気にしていた。
ここでも空兎は凄まじい食欲を発揮し、セレビアを唖然とさせ、ジョーを感嘆とさせた。
昼食を続けながら、セレビアからこれからのことを話された。
「っで、空兎。言った通り、また“本”を借りてきてくれた?」
「うん! ふぁっちり!」
空兎は口一杯に頬張っているので、「バッチリ!」の部分がおかしくしながら答えると、自分のリュックから“奇跡の起こし方”の本を出して見せた。
ジョーのスタイルは今回、病衣などではなく、青いジャケットを前開きにして、白いシャツを見せ、青いジーパンを履いた爽やかさを全面に押し出したファッションで普通の格好だ。
それに、いかにも長旅に相応しい大きめのリュックサックを背負っている。パンパンに膨れて、見た目にも重量がありそうだが、当のジョーは、涼しい顔をしている。
セレビアは相変わらずの黒いとんがりハットと、黒いローブの魔法使いスタイルだ。中も同じOL風のスーツで、荷物らしいものは一切持っていない。
「うん! 誰がどう見てもヒーローと魔法使いだね!」
分かりやすい二人の格好に空兎は感嘆する。
「いや、セレビアさんはまだしも、緋上さんは・・・・・・」
まだ普通だろう、と言おうとしていた仙太は、見てしまった。
ジョーのジャケットの背中に大きく刺繍されている『HERO』という赤い文字を。
「皆、目立ちすぎだ・・・・・・」
唯一、自分が平凡な服装なのに、仙太は少し空しさを感じた。
「ちぃーす! ジョーさん! セレビアさん!」
「こんにちは・・・・・・」
歩み寄りながら、空兎と仙太が挨拶をすると、ジョーとセレビアがそれぞれ特有の笑顔を向けて、挨拶を返した。
「これで揃い踏みね。まずは昼食にしようと思うんだけど、二人はもう食べた?」
その質問に空兎と仙太は首を振った。ジョーもまだらしく、異論なしでまずは近くのファミレスで昼食となった。
「・・・・・・やっぱ目立つ」
休日のランチタイムともあり、それなりに人が埋まっているそこで、一同は確実に客と店員の目を惹いている。仙太だけがその視線を気にしていた。
ここでも空兎は凄まじい食欲を発揮し、セレビアを唖然とさせ、ジョーを感嘆とさせた。
昼食を続けながら、セレビアからこれからのことを話された。
「っで、空兎。言った通り、また“本”を借りてきてくれた?」
「うん! ふぁっちり!」
空兎は口一杯に頬張っているので、「バッチリ!」の部分がおかしくしながら答えると、自分のリュックから“奇跡の起こし方”の本を出して見せた。