月曜日の朝。
どうにか先週の悲劇を繰り返す事無く、空兎はたっぷり朝食を食べ、仙太と一緒に歩いて登校している。
快晴ともあって、空兎は妙にご機嫌だった。
「空兎、“本”の事ちゃんと覚えてる?」
「もっちろん! でも朝ご飯で元気一杯のアタシに敵なんかいないわ! お説教だって誰が相手だろうと恐くないっ!」
「そういえば、図書室の責任者って・・・・・・」
仙太は入学当初の学内案内の時の記憶を呼び覚ます。
そこで思い出したのは、担任の萵車の強面の顔だった。確か図書室を案内された時、彼は「ここの責任者は私だ」と、確かに言っていた。
それを空兎に教えると、途端に額に浮かぶ大汗。そして空兎は、天を仰いで叫んだ。
「ヘルプ・ミ~~! ジョーさん!」
困った時の神・・・もとい、ヒーロー頼みときたものだ。
とはいえ、それが届くわけはない。空兎の朝のテンションは一気にどん底まで沈み、足取りも、重くなってしまった。
「ふぇぇ~ん、サボリたい・・・・・・」
「無遅刻、無欠席が目標なんじゃないのか?」
「それ、高校二年の目標にまわそうかなぁ」
ボソリと都合のいいことを言い始める空兎に、お馴染みの呆れ顔をする仙太。
その時だ。
雲一つない快晴であるはずの天気に突如、不釣り合いな雷のようなゴロゴロという音が空に響き渡った。
空兎や仙太だけでなく、その場にいる誰もが皆、一斉に空を見上げている。
「どーゆーこと?」
小首を傾げる空兎。
直後、ビカッと一筋の落雷が遠く、それでも肉眼で見える距離辺りで見え、思わず耳を塞ぎたくなる轟音が数秒遅れて鼓膜を貫いた。
「わっ、晴れの日の雷なんて、初めてみたよ~~」
まさに天気雨ならず、天気雷というべきか、こんな珍しい現象もあるものだと目を丸くする空兎だが、仙太は違っていた。
しゃがみこんで、顔面を蒼白させている。
「どしたの!? せっちん!」
その様子に空兎が心配すると、仙太は呟やくように応えた。
「雷・・・・・・苦手なんだ」
どうにか先週の悲劇を繰り返す事無く、空兎はたっぷり朝食を食べ、仙太と一緒に歩いて登校している。
快晴ともあって、空兎は妙にご機嫌だった。
「空兎、“本”の事ちゃんと覚えてる?」
「もっちろん! でも朝ご飯で元気一杯のアタシに敵なんかいないわ! お説教だって誰が相手だろうと恐くないっ!」
「そういえば、図書室の責任者って・・・・・・」
仙太は入学当初の学内案内の時の記憶を呼び覚ます。
そこで思い出したのは、担任の萵車の強面の顔だった。確か図書室を案内された時、彼は「ここの責任者は私だ」と、確かに言っていた。
それを空兎に教えると、途端に額に浮かぶ大汗。そして空兎は、天を仰いで叫んだ。
「ヘルプ・ミ~~! ジョーさん!」
困った時の神・・・もとい、ヒーロー頼みときたものだ。
とはいえ、それが届くわけはない。空兎の朝のテンションは一気にどん底まで沈み、足取りも、重くなってしまった。
「ふぇぇ~ん、サボリたい・・・・・・」
「無遅刻、無欠席が目標なんじゃないのか?」
「それ、高校二年の目標にまわそうかなぁ」
ボソリと都合のいいことを言い始める空兎に、お馴染みの呆れ顔をする仙太。
その時だ。
雲一つない快晴であるはずの天気に突如、不釣り合いな雷のようなゴロゴロという音が空に響き渡った。
空兎や仙太だけでなく、その場にいる誰もが皆、一斉に空を見上げている。
「どーゆーこと?」
小首を傾げる空兎。
直後、ビカッと一筋の落雷が遠く、それでも肉眼で見える距離辺りで見え、思わず耳を塞ぎたくなる轟音が数秒遅れて鼓膜を貫いた。
「わっ、晴れの日の雷なんて、初めてみたよ~~」
まさに天気雨ならず、天気雷というべきか、こんな珍しい現象もあるものだと目を丸くする空兎だが、仙太は違っていた。
しゃがみこんで、顔面を蒼白させている。
「どしたの!? せっちん!」
その様子に空兎が心配すると、仙太は呟やくように応えた。
「雷・・・・・・苦手なんだ」