「ふおんふん!?」
クヲンの姿を認めた空兎が驚きに叫ぶが、歯ブラシをくわえたままなので上手く言葉が発することができないでいた。
そんな空兎にクヲンが微笑みかけると、彼女の頬が仄かに朱に染まったのを仙太は見てしまった。
それを避けるかのように視線をクヲンに戻すと、あることに気付く。
それはクヲンの服装だ。
「クヲン、その制服って……」
「お、気付いたせっち?目敏いな!」
待ってましたとばかりに目を輝かせるクヲン。今、クヲンが着ている制服は、仙太が着ている制服と全く同じものなのである。
恐る恐る仙太が尋ねる。
「まさか……」
「へへん!そのまさかよ!」
「君に制服コレクターの趣味があるなんて知らなかったよ」
その瞬間、クヲンは玄関を越え、甲斐浜家の廊下を数メートル程ヘッドスライディングした。その様子を空兎と仙太が目で追う。
「ま、まさか、せっちがそこでボケかますとは予想外だったぜ………」
ヘッドスライディング状態のままのクヲンが無念そうな声をあげる。
「ふぁいふぉうふ?ふおんふん(大丈夫?クヲンくん)」
「家入るんなら、靴脱いでくれないかな?」
倒れているクヲンにかける二人の声は、実にマイペースなものだった。
玄関先では落ち着いた話しも出来ないので、とりあえずクヲンは靴を脱いで居間に通され、空兎が歯磨きを終える頃には、仙太も食器洗いを済ませて、全員が卓袱台に集まった。
そして、クヲンから語られた真相に空兎は叫び、仙太は目を丸くした。
「え〜〜〜っ! アタシ達の学校に転校してくるって、マジぃ!?」
「つーか、この格好見たら大体の予想つくだろーが」
ワイシャツの胸ポケットを引っ張って、そこに付いている校章をアピールするクヲン。
実のところ仙太は最初見たときこそ、思わず的外れなことを言ってしまったが、食器洗いの最中に薄々勘づいてはいた。
しかし、実際に聞くとやはり驚きは隠せなかったのだ。
「なんで? え? うぇ? どうして!? あれ?」
仙太と違い、予想も何も立ててなかった様子の空兎は、まさに晴天の霹靂といった感じにすっかり混乱している。
クヲンの姿を認めた空兎が驚きに叫ぶが、歯ブラシをくわえたままなので上手く言葉が発することができないでいた。
そんな空兎にクヲンが微笑みかけると、彼女の頬が仄かに朱に染まったのを仙太は見てしまった。
それを避けるかのように視線をクヲンに戻すと、あることに気付く。
それはクヲンの服装だ。
「クヲン、その制服って……」
「お、気付いたせっち?目敏いな!」
待ってましたとばかりに目を輝かせるクヲン。今、クヲンが着ている制服は、仙太が着ている制服と全く同じものなのである。
恐る恐る仙太が尋ねる。
「まさか……」
「へへん!そのまさかよ!」
「君に制服コレクターの趣味があるなんて知らなかったよ」
その瞬間、クヲンは玄関を越え、甲斐浜家の廊下を数メートル程ヘッドスライディングした。その様子を空兎と仙太が目で追う。
「ま、まさか、せっちがそこでボケかますとは予想外だったぜ………」
ヘッドスライディング状態のままのクヲンが無念そうな声をあげる。
「ふぁいふぉうふ?ふおんふん(大丈夫?クヲンくん)」
「家入るんなら、靴脱いでくれないかな?」
倒れているクヲンにかける二人の声は、実にマイペースなものだった。
玄関先では落ち着いた話しも出来ないので、とりあえずクヲンは靴を脱いで居間に通され、空兎が歯磨きを終える頃には、仙太も食器洗いを済ませて、全員が卓袱台に集まった。
そして、クヲンから語られた真相に空兎は叫び、仙太は目を丸くした。
「え〜〜〜っ! アタシ達の学校に転校してくるって、マジぃ!?」
「つーか、この格好見たら大体の予想つくだろーが」
ワイシャツの胸ポケットを引っ張って、そこに付いている校章をアピールするクヲン。
実のところ仙太は最初見たときこそ、思わず的外れなことを言ってしまったが、食器洗いの最中に薄々勘づいてはいた。
しかし、実際に聞くとやはり驚きは隠せなかったのだ。
「なんで? え? うぇ? どうして!? あれ?」
仙太と違い、予想も何も立ててなかった様子の空兎は、まさに晴天の霹靂といった感じにすっかり混乱している。