8:27。

 くりっとした大きな瞳に映ったのは、その時刻を刻んでいるアナログ式の目覚まし時計。

 ちなみに午前。
 そして日本の月曜日。

「ありえないっ!」

 ベッドの上で一人の女子高生が絶叫した。

 そして次に枕元に置いてあり、彼女にとって「ありえないっ!」時間を指し示しているその目覚まし時計を窓から地面に向けて投げ付けた。

 ちなみに彼女が今いる部屋は二階である。


 ガチャン!


 プラスチック製品の破損する音が一家屋含め隣近所までに響き渡った。

 かくして本日が、かの目覚まし時計の命日となってしまった。