ショコラは首を傾げたまま言った。

「月並みだけど、シロにも何か欲しいモノが出来たのかもしれないな」

シロの欲しいものが、僕には全く分からなかった。

「そんな事シロは一言も言ってなかったけど……」

僕は少し寂しかった。



「まぁ、欲しいモノがあるから、みんな頑張れるんだよ。黙ってシロを応援してやろうじゃないか」

ショコラの言葉に、僕はまたまた驚いた。

「えっ? ショコラ、シロの事を応援してくれるの?信用してくれるの?」

ショコラは

「応援と信用は違うからな」

と言って、ニッと笑った。



ショコラは少しずつだけど、確実に元気になっていた。