枯れ草の束はとても柔らかかった。

ずっとむき出しの土の上で眠っていたから、余計に柔らかさを感じられたのかもしれないけれど。

とにかく僕は、そのまま翌日のお昼近くまで眠った。




“遅起き”をしてご機嫌な僕は、明るい気持ちでいつもの公園に向かった。



稲田の中のあぜ道は、風・土・景色・匂い……全てが心地よかった。




「あっ! 宗一郎!」

ショコラは既に公園にて、僕のベンチに座っていた。