僕はご主人の車に乗り込み、懐かしい家へと帰る事になった。


ご主人は車に乗っている間中、僕の頭を撫でながら

「本当に大きくなったなぁ」

と言っていた。

懐かしいご主人の大きな手のひら。




「あぁ! 宗一郎〜!」


家に着くと、ご主人の奥さんが家から飛び出してきた。


「よく生きていたわね! よく生きていたわね!」


僕を抱きしめながら、涙を流してくれた。


「心配かけて、本当にごめんなさい……」


僕は再び反省をした。


こんなに皆に迷惑を掛けてしまうなんて、あの時は少しも思ってなかった。