電話を切ったご主人は、ショコラのご主人に
「片瀬さん、ここの場所が分かるそうで、すぐ来て頂けるみたいなんですが、ここで少し待たせて頂いていいでしょうか?」
とお願いをした。
「勿論ですよ! まぁ、お茶でも飲んで下さいな」
ショコラのご主人の奥さんが、僕のご主人にお茶を用意してくれた。
「すみません。本当に助かります」
ご主人たちは縁側に腰掛けて、初対面にも関わらず、楽しそうに僕たちの話をしていた。
それを見たショコラは、
「あれがご主人か?おまえの事を嫌ってるようには見えないんだけど」
と呆れて僕に言った。
「ごめんなさい……」
僕はご主人とショコラの両方に謝った。