「何だショコラ、おまえの友達か? おい、子犬もいるじゃないか?」
ショコラのご主人は子イヌを高く抱き上げた。
そして僕に、
「おまえは首輪してるけど、見掛けない顔だなぁ?」
と言った。
そして、ショコラと子イヌを抱き上げて、僕にも、
「おいで」
と言うと、ショコラの家に向かって歩き出した。
僕は逃げるべきか考えたんだけど、子イヌの泣き出したしそうな顔を見ていたら心配でそうもいかず、仕方なく後に従った。
家では相変わらず ミルクが縁側で横になっていた。
そして、突然のたくさんの来客に驚いていた。
「こんにちは、ミルク。君のご主人に見付かって、連れてこられちゃった」
僕はミルクに簡単に挨拶をした。