シロは寝転がるとページをめくり、

「何か俺、女子みたいだな」

と照れながら読み始めた。



ユウコサンは放って置かれているのに嫌な顔ひとつせず、隣で寝転がっていた僕の体を撫でながら、見慣れた景色を見つめて微笑んでいた。




 しばらくして、ふとシロを見ると、大まじめな顔をして本をにらみ付けていた。


僕は驚いたけど、シロの事はユウコサンに任せて、僕は眠ったふりを続けた。


「俺、何か感動したかも」

シロがつぶやいた。

「ね、すごいよね?」

ユウコサンはそんなシロの反応をみて、とても嬉しそうだった。


「こんな話だとは思わなかったよ」

シロは、まだ大まじめな顔をしながら、自分が感じた事をそのままユウコサンに話し始めた。


そして、ユウコサンも自分が感じた事をそのままシロに話し始めた。