お友達のアッチャンが、
「おまえなぁ、ツイてないとか言ってるヒマがあったら免許取りに行けよ。
ダイスケ先輩がユウコサン送るの黙って見ててさぁ。俺、悔しかったよ」
と言うので、シロはますますしょぼくれて、
「免許なんて……。俺、バイト代はほとんど学費とかに消えちゃってるからさぁ。そもそも金がないんだよ。
金がないヤツは、恋もするなっていう事なのか」
と、嘆いていた。
「何しとるん? 寒いで早う中に入りや」
縁側からオバアチャンが顔を出し、シロたちに家に入るよう促した。
僕も一緒に部屋に連れて行かれた。
そして、久しぶりにシャンプーしてもらった。
部屋の温かさとブラッシングの気持ちよさで、ウトウトしちゃう僕。