そしてショコラと公園で改めて話をした。
「全く! 本当に水くさいよ。突然赤ちゃんだなんてさ!」
僕はショコラに文句を言った。
「悪かった悪かった!」
ショコラは笑いながら、僕に軽く謝った。
僕はちっとも気が済まなかった。
「大体僕、ミルクを見るのも初めてだよ。ミルクはあんまり外に出ないのかい?」
僕はふくれっ面のまま、ショコラに尋ねた。
「本当に悪かったってばよ。あいつ去年事故にあってさ、前足が動かないんだよ。だからご主人が抱いて散歩に出る以外は、ああして縁側にいる事が多いんだ」
ショコラは努めて明るい笑顔で、僕にそう言った。