僕はショコラにシロの初恋の話をした。
ショコラは、
「えぇっ! あいつに好きな人だって? 随分変わったもんだなぁ。あいつに女心とか分かるのか?」
と驚いていた。
だけど、僕にはシロ同様に“ショコラと女心”も結びつかなかったから、内心ちょっと可笑しかった。
すると、ショコラが突然、
「俺さぁ、実はおまえに見せたいものがあるんだけど……。今から俺の家に来れるか?」
と照れくさそうに言った。
「見せたいもの?何だい、それ。楽しみだなぁ!」
僕はしっぽを降って興奮した。
ショコラがそんな事を言うなんて、とても珍しかったから。
僕たちは一緒に、公園から見える赤い屋根のショコラの家の方に歩いた。