バスに乗り込んで、あいてる席に座る。

バスはガラガラ。

これから、3時間もかけて、新しい町に行くと思うと、気が落ちる。


窓の外を眺めいると、陸がいた。

「陸…!?」

笑顔で手を振る陸。
わたしは泣きながら、手を振った。
大好きな弟の姿が見えなくなるまで。

ごめん。こんな姉で。

陸のほうが、お兄ちゃんみたいだよ。


陸はずっとそばでわたしのことを支えてくれていたのに。
わたし、陸になんにもしてあげられなかった。

ありがとう。
ごめんね。

さよなら。