わたしは、決めたんだ。
学校も、やめて、家を出た。
海の近くのマンションを借りて、そこに住もうって。
親には、猛反対された。
先生にも、友達にも、猛反対された。
でも。ひとりだけ。
わたしをおうえんしてくれた人がいた。
陸だ。
陸は、わたしをおうえんしてくれた。
優くんのお母さんには「気にしなくていいのよ」と言われた。
なぜ。
理由は、優くんの死んだ理由。
わたしへのプレゼントを買いに行ったとき、交通事故で、死んだらしい。
手紙と、写真と、指輪をもらった。
優くんの書いた手紙、何枚ものわたしたちの写真、そして、わたしがほしがっていたピンクの指輪。