今まで、姉として、弟の前では泣かなかったわたしがはじめて、弟に見せた涙。 「わかったよ」 笑いながらいうと、自分のケータイを手に取り、わたしの隣に座る。 陸はお母さんに電話したみたいで、話し始める。 「母さん?姉ちゃんが………」 陸が話していくうちにわたしはそっと目を閉じる。 眠い。 わたしは意識を手放した。