「あついなぁー」


りなは手を顔の横でパタパタとなびかせる


ミーン ミーン ミーン

蝉の声が耳をつく


生ぬるい気温に包まれながら思い出すんだ


何年前かのちょうど今頃の季節


幼くてはがゆくて
認めたくなくてでも信じてた

ただひたすらに愛しぬいた
ただまっすぐな幸せだった


さぁもう一度逢うことがあったら

りなはあなたに許されますか?

世間はあたしたちを許してくれますか?



もう一度いたずら