私と麻実ちゃんは親友で、冬馬兄ちゃんと麻実ちゃんは…なんだろう?
幼なじみの親友…親友の幼なじみ。

それだけの関係?
何を話していたかはわからないけれど、凄く親しそうな感じがした。

やっぱり…それ以上の関係だったりして。


「美和、聞いてる?」

「へっ?」


私の顔を覗き込む冬馬兄ちゃん。
冬馬兄ちゃんは心配そうに私を見つめてる。


「ご、ごめんっ…何?どうしたの?」


冬馬兄ちゃんはきっと何かを話していた。
それを聞いていなかったから、私を見てるんだ。


「バイト、麻実ちゃんとするんだってね」

「あ、うん…親戚がやってる海の家で…一緒に」


そうだ、バイト。麻実ちゃんと一緒にするんだ。
こんな気持ちのまま、麻実ちゃんと一日中…ううん、夏休み中一緒に仕事するんだ。


「泊まり込みでやるんだろ?
それに…海の家ってキツいと思うけど大丈夫?」

「うん、なんとか頑張る…って…え、泊まり込み!?」


何それ…聞いてない!!