「いねぇし。今は仕事で手一杯。」

無難な答えか?
2年目に入ったとはいえ、社会人としてはまだまだだからな。

上手く返事が出来たと思っていたのに、村山は痛いとこをついてくる。

「もしかして、まだ瑠楓の事好きだったりする?」

「!!」

聞き辛かった名前をいとも簡単に口に出す村山に動揺してしまう。

「‥マジで?もう5年だよ?
それならなんであんなバカなことしたのかねぇ。」

呆れたようにわざとらしい溜息をつきながら、運ばれてきたオムライスを食べる村山。

「うっせぇよ。後悔してるよ。
でもどうしようもねぇじゃん‥」

一気に気持ちが落ちて、
全く味がわかんねぇ。

「惨めだねぇ。」

追い討ちかけんなよ‥。