"誰かへのプレゼント"

何て答えて良いのか分からなかった。
香奈枝は俺にとって彼氏ではないかも知れない…。
そう考えると答えれなかった。

「…幼馴染へのプレゼントです」
「女性、ですか?」
「あ、はい」
「じゃあこちらなんてどうでしょう?」

店員はラベンダーの臭いをすすめてきた。
でもキツすぎて香奈枝が嫌いそうだった。

「んー…他には?ほんのりとした臭いが…」
「じゃあこちらなんてどうでしょう?」

そしてすすめられたのはさくらの香り。

「こ、これです!これください!」