「隼人くん、ギューってして?」

「んー、どうしよっかなあ」

「おねがーい」

「あとでな?」




そう言って彼が彼女の頭を撫でると

彼女はとても嬉しそうに微笑んだ。


あたしは目の前でイチャつく

カップルを見て、

胸が締め付けられる。



……いつものことなのに。


彼が一瞬あたしを見たかと想うと

また前を向いて彼女の手を握り、

彼の家へと2人で入っていった。