ふっと唇に風が当たった。


その瞬間に目を開けると

そこには隼人の意地悪な笑顔。




「 ……謝ったごほうび。 」




そう言って隼人はニヤリとすると

あたしに手を差し伸べた。


あたしはその手を握る。



2人一緒に歩いて帰る道は

いつもより新鮮に感じて。




こんな日々がずっと続きますように……



あたしは心の中でそっと、

そう願ったんだ。