長は涙ながらに俺と旭にすがりついてきた。
旭はあからさまに嫌な顔をしたが、一応俺達も部員なので訊く義務があるのだ。多分。
「分かった分かった。ただし山崎先生は俺と旭の視界に入って来ないで下さい。入って来たらもう学校に入れませんよ」
「ちょっとした冗談だったのにあんまりだ!」
「もういいから黙ってて下さい。あとちょっと離れて下さい」
「あ……ごめんなさい」
心底に迷惑そうに言った旭は害虫でも見るかのような顔をして山崎先生を見ている。
うるさい山崎先生もこれにはさすがに黙った。