あたしが、お母さんに捨てられたのは8歳の頃。


まだ、あたしは小さかったけどこれだけはわかった。


あぁ、あたしは捨てられちゃうんだ…って。


お母さんは、出て行くとき、泣きながらあたしを抱きしめた。


『ごめんね、守ってあげられなくて。こんなあたしを許して?いつか必ず、迎えに来るから…。』


いいよ、許すも何もない。


だって、もうあえないじゃん。


迎えに来るだなんて、嘘っぱち。


だって、来ないじゃん。


ずっと…待ってたのに…。


中学のときまで信じてやまなかった。


でも、もう諦めた。


どんなに待っても来ない。