砂ぼこりが消え、そこには倒れた祐くんがいた。

「だ、大丈夫!?」

わたしはすぐさま祐くんに駆け寄った。

「あ、一檎…俺は大丈夫だから戻りな?」

「やっ、やだっ!!保健室行こ?」

「一檎…」

わたしは祐くんの腕をとって、ゆっくり立ち上がった。

結衣、楓、たっくんも来てくれたけど、

先生に帰されてしまったらしい。

保健室は誰もいなかった。

「あれ…誰もいないじゃん…」

「もういいよ、戻ろ?」

「だめ!わたしが手当てしてあげる」

「え、出来るの…?」

「それ超失礼じゃん!」

あたしは、ガーゼと消毒液を箱から取り出した。