祐くんとたっくんも教室に入って来た。

「うわっ、ここの教室臭っ!」

「うん、確かに…」

2人が笑いながら鼻を押さえる。

「失礼ね!あんた達も可愛いほうが萌えんじゃないの?」

「ま、まあ…」

たっくんの顔が赤くなっていく。

「ふふ…」

思わず笑ってしまった。

「でも一檎ちゃん可愛いねー」

「え、わたし…?」

「うん!可愛いと思わない?」

たっくんが祐くんに聞く。

「ま…まあな」

祐くんが曖昧に返事をする。

何かそれが悲しかった。

別に祐くんのために可愛くしたつもりないけど、やっぱ可愛いって言ってほしかった。