「一檎…ほんとに一檎なの…?」

「うんっ、一檎だよ!行って来るね!」

「体育祭頑張ってね!」

「はーい!」

元気良く家を飛び出す。

学校に近づくにつれて、みんなの視線を感じる。

前までは、この視線が怖かった。

でも今は違う。

この視線が気持ちいい。

「一檎ー!」

「あっ、結衣!おはよ!」

「てか、ほんとに一檎?」

「もう!お母さんと一緒のこと言わないでよ!」

「冗談!冗談!一檎可愛いよ!」

「結衣もやっぱ派手だね!可愛い!」

「だって初めての体育祭だもん!」

「そうだよね!」