一緒に教室に入ると、たっくんがこっちに近づいてきた。

「なになに?祐もう女げっとしちゃった感じ?」

ふざけ半分で聞いてくる。

あ、祐くんもう友達出来たんだ…

早いな…

「ち、ちげーよ!」

「顔赤くなってますけどー?」

「一檎は中学一緒なだけ!」

「そっ、そうなんです!」

私も必死に抵抗する。

「一檎ちゃんって言うの…?」

「そうですけど…それが何か?」

「いや、美味しそうな名前だなって思って!」

美味しそう…?

そんなこと言われたの初めて…

嬉しい…

すごく嬉しい…