「母さんが悪いんじゃない 
あたしが・・・あたしが」


「父さん もう過去の事を言っても
しょうがないだろう 
これからを考えないと」


「そう言ってもな」


兄も味方してくれても
父は聞く耳持たずと言う感じだ。


「おろすよ」


「堕したらもうあんたは子ども産めないかも
しれないんだよ」


「そうなったら仕方ない
あたしがやったことだかは
それならそれで一生ひとりでいい」


「甘えたこと言うな!!バカたれ」


「仕方・・・ないじゃない・・・
産めないもん 子供が不幸になるだけでしょ」


「それは産んでみないとわからないだろ
不幸か幸せかはわからんじゃないか!」


兄「と言うことは産んでも
イイってことに取れるんだけど」
 
父「さっきは腹立って 
死ねばいいなんて言ったが 
やっぱり明希子はワシの可愛い娘だから」



「お父さん お母さん ごめんね」
両親達に深々と頭を下げて謝った。


「一生産めなくなるリスクがあるなら
いまのお腹の中の子を産んで 
育てるのはワシらが育ててもいい」


「じゃーあたしらも同じころに産まれるんだから
みんなで協力しましょうよ」
兄や義姉も賛成してくれた。


「みんなありがとね」


「ごめんね」


「こら!!明希子 母親になるんだから 
メソメソするな」






いい家族を持って幸せだと初めて実感した。


そして あたしがここで子供を産んだら 
ご近所さんが噂するから
お腹が目立たないころ 
あたしが高校卒業するまでは 
ここで暮らして
実家はあと一年で
兄夫婦が済むのでこのままの状態で残すことにした。


兄は後一年でこっちの支社へ帰れる予定だから



たった一度の過ちが家族の迷惑をかけてしまった


あたしが短大を受験しないこと疑問を持った二人が

「どうするの進路?」

と心配してくれてる

信頼なる友達だからこの状況を言って聞いてもらおうと思った

明希子「2人はあたしも本当の友達だからホントの事話すね」

かれん「どーしたの 急に!!」

明希子「実は あたしのお腹には赤ちゃんがいるの!」

望「ちょっと!!今2月よ エイプリールフールじゃないよ」

明希子「ホントの話よ
実は 彼氏が出来たって言ったじゃん その人と一回やっただけなんだけど 出来てしまって」

かれん「その人は どうしろ 産めって言ったの?」

明希子「連絡が付かないんだ 一度家に行ったことがあるから 思い出して尋ねたんだけど引っ越してた っていう悲惨なのよ」

望「ちょっと!!!そんな大事な時に教えてよ!力にもなれたのに」

明希子「言えなかった・・・だって・・・」

かれん「だってどうしたのよ」

明希子「その人は・・・その人は タケだったから」

「タケ?????」



明希子「ごめんかれん・・・あれから手紙を手に渡され 携番が書いてあって 興味本心でかけたことがこれの始まり それから2回ほどあっただけなんだけど 最後に会った時 してしまったのよ」

かれん「・・・早く言えばいいのに 別に気にしないのに 一人で大丈夫なの?」

明希子「兄たちもいるし それに今おろしたら一生子供が出来なくなるって言われたから産む決意したんだ でも後悔しない 産まれてくる子をちゃんと育てて見せるから」

望「タケを探そうよ!!」

明希子「もう探さない!!あたしも引越しするんだ 隣の県だけど近いからいつでも遊びに来てよ」

「明希子m(__)m」

2人が泣いた 

「泣かないでよ・・・」

「泣かないでよ・・・」

「だってこんなに色々あったのにあたしらって・・・平凡に暮らして」

「しかたないじゃん あたしが言ってなかったんだから」

「今度から何でも教えてよ!!」

と 後からは怒られた

話してよかった このまま 黙って卒業しようかとも思ったけれど

なんかすっきりした




ようやく5カ月目に入った

だれも あたしが妊婦だって 気づかない

担任の先生だけは両親が話した

3学期体育の激しい運動は出来ないし 短大受験もあきらめないといけないから 担任はみんなには内緒にしてくると約束してくれた


そして 今日は卒業式!!!

みんな夢と希望を胸に巣立っていく

あたしもこれからの人生 産まれてるる子とともに歩んでいく

道は険しいかもしれないが2人きりじゃないあたしを取り囲んでくれる両親 兄夫婦 そして産まれてくる兄たちの子供みんなに支えられて これから生きて行くんだ