「さっき、蔵持に会ったよ」

帰り道、潤が余りにも突拍子もなく呟いた
潤は敦子と千恵がぎょっと驚いた顔をしたのを確認もせずに続けた

「歌ってた。きっと向こうで霧島さんに会えたんだな」

ちょっとだけ、朝日を見上げる潤の表情がほんの少しだけ緩んだように思えた