潤は宙を見つめたまま微動だにしない
突然、空に向かって手を伸ばしたと思ったら肩に力が入った

表情は変わらない

とても静かに、物音ひとつたてずに潤は花束を足元に置き、微笑んだ
視線は動かない

キスクラのメロディは、歌詞は、心に響く
しばらくの間、ただひたすらこの曲に身体を預けきっていた

ふと気がついたら天窓から朝日が覗き、曲は終わっていた