病室のベット。
希愛が眠っている。
あの後、
「なんなんだよ!!!」
って大声で叫ぶ藤堂に
一発思いっきり殴られた。
藤堂の立場ならば、そうしても
当然なのかもしれない。
すくなからず、俺が希愛から
目を離した時期はあったわけで
その間を支えてくれていたのは
あまりイイ気はしないが藤堂
なのだから。
「あー一発殴れて
スッキリした。
誰にも言わないから、
その代わり、赤月を
これ以上泣かせたら
許さないからな。
わかったのかよ~。
冬星先生よ~。」
うっすらと涙が浮かんだ
瞼で俺にイエローカード
をつき付ける藤堂。
藤堂もまた本気で
希愛を愛してくれて
いたのかもしれない。