「家のね。インターホンが
鳴ったの。 画面には誰も
映ってなかったんだけど、
痛いって希愛の声がして。
慌てて玄関まで行った時には
周り一面、出血してて。」





お義母さんが目頭を押さえながら
話しだす。



見てたわけではないが、その
映像が目に浮かぶ。




俺は、勝手に藤堂とのことを
誤解して、嫉妬して、
希愛が悩んで、不安がってることにすら
気付かなかった。




目の前の希愛を信じることが
出来なかった。



この現実はそんな俺への
罰なのか・・・



俺を苦しめるのならば
俺に仕打ちをしたらいい。



希愛を傷つけるような
そんなことはやめてくれ。



神様が本当にいるとしたら
もうこれ以上希愛を苦しめないで
くれ・・・。