「せんせーい。わかりませーん・・・」

今補習中。

そして今補習を受けているのは、西田芽依。

こいつは数学が苦手だ。

この前のテストだって26点だった。

「どこが?」

「全部」

又全部かよ・・・

はぁ・・・

でもこいつ見てるとなんだかあきねー・・・

そういえば芽依と再会するの10年ぶりか・・・

懐かしいな

「せんせ?」

「あぁ・・・わりぃ」

俺とした事が・・・

「おい。西田手とまってる」

全然手を動かしてない西田に言う。

一瞬こっちを見て、問題集に目をやったが・・・

全然手が動いてない・・・

馬鹿か?

こいつ・・・

「もぉー無理!」

おいおい・・・

何投げやりにやってんだよ。

「先生教えて!」

そういった西田に俺は数学を教えた。

「先生教えるの上手だね!」

お前に小さいとき勉強教えたからな。

なんていえない。

覚えてないのかも知れない。

久しぶりに芽依と再会したとき芽依はだれ?

と言う顔をした。

その時俺は思った。

もしかして忘れたのではないかと。

あんなにヒロて呼んでいた芽依が、今は他人のように話している。

ヒロとも呼んでもらえない。

・・・

何期待してんだ?

俺・・・

「先生?」