頭がただモヤモヤとしていて何も、何も考えられない。
自分だけ、そう自分のことで精一杯・で・満足。
ほかにはなにもいらないくらいで調度イイー
喜びも、悲しみも、感情さえも、なにも要らない。けしてけしてけして。…
「喜びも、かなしみも?いらないの?何もかも、本当に?」
ー吃驚した。
で、後ろを振り向くと、
人が私のベランダ横の壁に佇んでいた。
「本当に要らないの?なにもかも。-だったら俺にちょうだいよ」
あげてもいいー。
そう思った。だけどあなたは誰なのでせう。
あなたは、どこの人で、どうして此処にいて、あなたは私に、
「ねぇ俺のこと考えているんでしょう。教えてよどんなことを思っているの?のぞかせてよ、君の全てを。」
「君は不安定過ぎて重い道理にはいかないね。それでも愛しいよ君のこと。僕の全ては君のためにあるんだと思ってしまうほどに、君の束縛は強い。」
「私の束縛ー?」
「そう、君の束縛。古代儀式故の副産物。このために、俺は今ここにいる。」