高二の夏休みが、週末からはじまろうとしていた。私の記憶では、高二の夏は、気持ちだけが空回りして、大した出来事もない寂しい夏だったはずである。強制的に参加させられた高校野球も、母校はアッサリ負けて、何もないつまらない夏だった。だから、私は疑いの気持ちが強まっていった。しかし、若い私は浮かれていた。そして日曜日になった。