そう話す城戸くんの目はキラキラ輝いているように見えた。 「なぁ、松雪」 「なぁに?」 「…人前に出るときに考え方を変えてみたら、どうだ?」 いきなりの城戸くんの提案。 考え方を変える…? 私にはイマイチ、ピンとこない。 「たとえば…、[人前で歌わなきゃいけない]じゃなくて[みんなに自分の歌を届ける]て思ったらどうだ?」 「歌を…届ける…?」 そんなこと考えたことなかった。