「恋美~!練習終わるよ~」


「あ、はーい」



うだうだしていたら、いつの間にか日が沈みかけていた。



「恋美。どうしたの?」



隣にきてしゃがんだ歩ちゃんはプニプニと私の頬をつっついた。



「ほぇ?」


私は変な声が出てしまった。



「うかない顔してる!」



「うん…、人の心って難しいなっと思って」



頭ではわかっているのに体は…声は言うことをきいてくれない。



「恋美…?」


歩ちゃんは少し心配そうに私を見ていた。