私は少し前を歩く有吾くんに話しかけた。 あの後、教えてくれたんだけど 有吾くんのお父さんは作曲家でこの海の近くに仕事場として家を借りているらしい。 音響や楽器などの設備もしっかりしていて練習にはバッチリな場所みたい。 「まぁ。親父は今、海外いるから今日から4日間だけ使っていいって許可もらえたんだ」 「にしても、ほんとラッキーだったよな!」 大貴くんが有吾くんの肩に腕をのせた。