「あたし、奈美っていうんだけど。友達になろ?」



春に新しく同じクラスになったばかりで、話したこともなかった。



それでも、この人は女子から人気があったし、名前ぐらいは知っていた。




この人は、友達に不自由なんてないはず。



それなのに・・・



私が友達?





戸惑っていると、



「あっ!!チャイムなるよ!」


奈美は私の手を引いて走りだした。





「え・・・な・・・何?」




「早く行こ?私達もう友達でしょ?」