戸惑う祐也の首筋に
容赦なく牙をたてる



よほど渇いていたのか
あたしは牙をたてる前に
舐めるのを忘れていた


しかし祐也はあまり痛がっていない




……やっぱり舐める意味なかったの?


この緊迫した空気のなか
あたしは平常心を取り戻す


……そんなことはどうでもいい。



あたしは勢いよく血を


吸った