ヴヴヴ…ヴヴヴ……
ポケットでバイヴが鳴る


「……電話か」


ピッ。


通話ボタンを押して電話に出ると、
よく知った声が慌てて話し出す



『――もしもしっ』


「……姉ちゃん?」


『あ、あのね……ちょっと……しんどくて……その…………血……もらっていい?』


「今どこいんの?」


『学校……の、裏庭』


「……分かった、すぐ行く」