遠くを見つめるような瞳をどこかへと向ける―…。


「バカ」


一言だけ、言葉が漏れた。その言葉を聞いて、あたしは少しだけしゅんっとなった…。


「はい、タオル!これで、目元とか…ねッ??」


ってか、樹惟ちゃん切り替え早ッ


「ありがとぅ」


「ありがとうはもういいから!!わかったって…」


ありがとう、樹惟ちゃん。心の中でそう言った…あたしは樹惟ちゃんから、受け取ったタオルを目元に乗せてソファーへと倒れこんだ。


「咲里奈!?大丈夫っ??」


「う…ん」