「あ、ありがと…」


静かにクッションに座って、スクバから鏡を出し、自分の顔を見る。

…。

ひどいね、この顔―…。目は真っ赤で腫れてて、まだ涙が潤んでる…鼻も真っ赤で…トナカイですか?ってぐらい、少しひりひりするしぃ。


「顔洗う?」


下から覗き込むような感じであたしに聞いてきた。真っ直ぐにあたしを見る視線に耐えられなくて、あたしは目を反らした。樹惟ちゃんに見られると罪悪感で胸がいっぱいになるの…。


「…罪悪感とか、抱いてるでしょ??」


「…ッ」


「やっぱりねぇ」