目が覚めたら陽菜を抱き枕のようにしてた。



絡みつく腕が苦しいのか、眉間にシワが寄ってる…。



無性に愛しくてそのまま引き寄せた。



「ん~…」

「カワイイな…」

「斗和…?」

「ぁん?まだ寝とけよ」

「ヤダ…帰らない…。離れたくないよぉ…」



寝起きでなにを言うか…。



背中に回った陽菜の腕がギュッと俺を抱きしめる…。



寝ぼけてんのかと思ったら啜り泣く声が聞こえた。



髪を撫でて背中を摩る。



帰って来てから初めて見せた弱さ…。



たまんねぇよ、陽菜。



「半年なんてすぐだろ?」

「ん…」

「俺も受験頑張るから。陽菜も…な?」

「ちょっと…泣かせてくださいっ…」



あっちでは誰にも甘えられねぇもんな…。



よしよし、泣け…。



ベッドに入ったまま、しばらく抱きしめてた。



時間なんて早く過ぎちまえ…。



これからも浮気しねぇで待ってっから。



絶対気持ちは離れないでいような?