斗和ってそういうこと滅多に言わないから…。



涙が引っ込んじゃった…。



「ブッサイク…」

「最低!!」

「ウソ。カワイイって。カワイイ陽菜は全部俺んだ」

「うん…。斗和の…」

「誰にもやんねぇから。俺といる時くらいは安心しとけ。陽菜のためなら逃げ道くらい作ってやるから」



斗和の有り難みが身に染みた。



あたしをちゃんとわかってくれてる。



ダメな女かもしれないけど…。



今だけ斗和に頼ることにするね?



「いっぱい好きって言って?」

「好き、好き、好き、好き。陽菜、大好き」



死んでもいい。



こんな夢みたいなこと、二度と味わえないかも…。



ご飯を食べて、一緒にお風呂に入って…。



温かい部屋で斗和に包まれる。



斗和の体が熱くて…。



それ以上にあたしも熱くなった。



嫌なこと、忘れさせてくれて…。



『頑張れ、負けるな』って言われてるような気もした…。