【斗和】



彼女の親と会うってたぶん初めて。



挨拶してそれなりに話しとかしちゃって、仲良くなったりできると思ってたけど…。



俺達は禁断っつー認められない関係なわけで。



肌の色は黒で、長い髪をオールバックにしてる。



陽菜とは違うキリッとした顔立ちのワイルド系オヤジ…。



ガタイがいいから迫力たっぷり…。



「説明しろ、陽菜」

「だ、だから…あたしの生徒でして…」

「お前は教師じゃないのか!?」

「そうです…」

「そんな娘に育てた覚えはないっ!!」



陽菜の父ちゃんがめっちゃ怒ってるらしい。



確か前にカメラマンをしてるって言ってた。



デカいキャリーバッグと共にやって来たわけだが…。



困った状況?



「まぁいいじゃないスか、そんな怒んなくても」

「君は黙ってなさい!!」

「は~い」



お父様、陽菜を集中攻撃してま~す。



俺にはなにも言わない感じ?



いいのですかね?