強い真っ直ぐな瞳には
立崎菜々の心が見えた
……ような気がした。


なんて、考えていたら

立崎菜々が口を開いた。



「柊くんの1週間…下さい。」


ゆっくりとためらいながら
発せられたその声は

震えていて、

一瞬にして俺の
頭の中は真っ白になった。



「は?」


やっと出せた声は
自分の声なのかと
疑うくらい低くて、



「1週間だけ、彼女にして
………下さい。」


そう言った立崎菜々の声は
今にも泣きそうだった。