【後ろ姿】


また後でね。

そう言ってふりかえった
君の背中を眺めて

ふと、
違和感を覚える


背中が消えた
その扉を見つめていたら

何かが
胸に込み上げてきた




後ろ姿は
いつも別れるとき

いつかじゃなく
これが最後かもしれないと
半ば本気で考える

咎められて違えるか
どちらかが
手を離すのかはわからない

でもいつか
もう一度離した手を
繋ぐことができたなら


名前を呼ぶことも

隣にいることも

後ろ姿を見ることさえ

飽きて
慣れてしまうほど
一緒にいられたなら…

そんな私に
私がなれたなら

君の背中みて思った