伊咲さんは力なく声をあげた。




「最近、どうしたの?なんかあった?」



俺は思い切って気になっていたことを聞いた。





そしたら 伊咲さんがボロッと大粒の涙を零した。


「だっ、だって…し、ごと中、桐生…くんが、気になって、仕方がないっ…んだもん」



と伊咲さんは俯いたまま言った。




「えっ!!?ちょっ、たんまっ!!!……俺が気になってた。って??」


伊咲さんがぼーっとしてた理由って俺??!




「なんかっ、桐生くんを…み、見てると ドキドキしたり…苦しくなったり、するっ」



泣きながら話す伊咲さんはやっぱり可愛かった。




でも、それって―…

「伊咲さんって俺のこと…好きなんすか?」



俺の自惚れなんかじゃないよね?